2016/08/27

DTM環境のEl Capitan化

さて,うちの2台のMacBook Pro 13"を,MacOSX 10.11 El Capitanに揃えていて,これが中々快適に動作することもあり,それならDTMを目的としているMac Pro mid 2010やiMac 27" Mid 2011もいっそEl Capitanに更新するか,と考えるに至った.2台ともMarveriksで運用しているんだが,そろそろMacOSXもSieraが出たらSecurity Updateがでなくなるだろうし,さらに古いJRE 6.0のサポートがEl Capitan迄と宣言されたという情報を得たことも,こうした決意を後押ししている.まぁ,手元に,El CapitanのインストーラUSBを作れたからというのが,実は一番大きな動機だったかもしれないが.
これが,決意してから苦節ほぼ1ヶ月,意外と時間を取ってしまった.今回は備忘録として,記録して置く.
  • VM上にWindows 7をインストールするのが意外と面倒
今まで,MacProではBootCampのパーティションを作ってて,そこにインストールしていたWindows 7をVMからアクセスする,という使い方をしていた.HDDへのアクセススピードも向上するだろう,という考えからなのだが,逆にこれはHDDの交換を難しくする.今回のOS更新では,システムを入れたHDDから移行するつもりだったんだが,どうもBootcampのpartitionは面倒だ.通常のVMファイルを使った方が,将来の移行も楽になるだろう,と考えた.
ついでに,Mavericks上ではParallels Desktopを使ってたんだが,Parallels DesktopのHost OSとのファイル共有は,基本,全てのFile Systemを見せてしまおう,というもの.どうもセキュリティ上の不安もある.以前使ってたVMware Fusionは,Host OS側の特定のフォルダだけをGuest OSに見せる,という形式で,こちらの方がSandBox化はしやすい.どうせなので,今回VMware Fusion 8に移行することにする.
そんなわけで,VMware Fusionの上でVMを作って,Windows 7をまっさらからインストールしたんだが,インストール迄は良かった.その後のWindows Updateがかなり嵌って苦戦した.手持ちのWindows 7は無印(SP1前)の奴なので,これをまずインストール,次にSP1迄は順調にインストール出来たのだが....そこから各種Security Patchを入れようとすると,Windows Updateがことごとくエラーになるのである.なんじゃ,こりゃ,と.Webで色々漁って,Windows updateがエラーを吐く時には,まずWindows updateを最新版に上げる(それ用のパッチを選んで来て先行して上げる)とか,IE11に上げる(同様にそれ用のパッチをMicrosoftのサイトから選んで来て先行して上げる)とかしたんだが,全然駄目.最終的に行き当たった情報は,「PCに搭載したRAMの1.5倍程度の容量をページファイルサイズに設定する」というもの.これが当った.VMには4GBのRAMを割り当てたので(面倒なので)Windowsのページファイルサイズを8GBにしてWindows updateをかける.やっと,400個にもなろうというupdateが降ってきた.なんとか半日かかって,Windows 7を最新版に上げることが出来た.
それにしても,Windowsとは,なんてクソ忌々しいOSなんだろう,と思ってしまう.こんなにSecurity updateが落ちてくるOSを何故みんな使っているんだろう....と思ってしまう.Vocaloidを使わなければ,こんなOSは排除したいんだが.....
  • El Capitan上でParallelsのVMをVMware Fusion 8に移行するなら,Parallelsも最新版にしないとね
これは,当初,移行手順を考えていた時には全く気が付かなかった.伊丹のiMacは,最初からVMファイルを使った運用をしていた(Bootcampでのインストールが上手く行かなかった)のだが,Parallels DesktopからVMware Fusion 8へのVMファイルの移行が最初,うまく行かなかったのだ.
このiMacの場合,最初はVMware Fusion 4を使っていたのだが,Mavericksに移行した頃には店頭販売から撤退してたので,仕方なくParallelsに移行したことを覚えている.Parallelsへの移行の際,VMware FusionのVMをそのままimportすれば良かったので,同じように今回もできるかな,と期待していたんだが....Parallels Desktop 9のVMをVMware Fusion 8にimportしようとすると,ディスク・スペースが足りない,等と言われる.参ったね.
仕方ないな,と一度,Parallels Desktopを11迄上げて(ライセンスを買っておいて良かったと思いながら....)動作を確認.その後,Windows 7上でUSB Bus上の機器をマウントしようとして上手く行かなかった(VMが落ちる)ことから,試しにこの段階でVMware Fusion 8にimportしたら....あ,今度は上手く行った,というね.なんか偶然なんだが,今のところ使えている見たいだから良しとしよう.
  • El Capitanでは古いDTMソフトだとインストーラが動かないことがある
DTMソフトの最近の高機能化は目を見張るものがある.まぁ,高価なんだからそれぐらいにしないと売れない,という側面はあるんだろうが....でだ.今回,最初は,El Capitanをクリーンインストールするつもりで居たのだ.実際,HDDにパーティションを切って,クリーンインストール迄している.ところが.....DTMソフト,具体的にはMOTUのDigital Performer 7なんだが,これをインストールしようとしたら....インストーラが落ちる.DP7そのものは,まぁ,DP8, DP9も持っているし,断捨離しても良いんだが....そうは言ってもDP8やDP9は,まだ基本的な機能にバグが残っていることもあるからなぁ.安心するためにDP7は動かしたいんだよなぁ,という状況.具体的には,ミキサのバスアサインのパンを弄ると落ちるんだよね.
それよりも心配なのが,僕はDP7が出た頃に購入したMach Five 3とElectric Keysを使っている.こいつらのインストールが出来るのか,不安を感じる.そこで,今回は止む無く,Marvericksからの上書きインストールを選択することにした.ちなみに,DP7は,HDDを移行すると改めてAuthorizeが必要になるんだが....興味深いことにAuthorizeは上手く出来た.まだ,立ち上げただけで本格的に弄っていないのでなんとも言えないが....一応動くことが予想される,と言う状態.
まだ,これは試していないんだが,あるいはこれはEl Capitanから導入されたS.I.P.(System Integrity Protection,またの名をrootless化)の影響かもしれない.多分,インストーラが,SIPでプロテクトされているエリアのファイルを書き込みに行くんだろう,と予想している.
  • Line6のBass POD xtやPOD X3のパッチ編集はWindows 7に移行する
これは,当初から予想されていた話ではあるんだが,Line 6は既にBass POD XtやPOD X3のメンテナンスサポートは終了している.一応,MacOSX用のEl Capitan対応ドライバは提供しているんだが....これらのドライバを使っても,POD Xt用のLine6 EditやPOD X3用のGearBoxはUSB経由で音色データをダウンロード出来ない.あくまでも,Audio I/Oとして活かしている,という程度になっている.それでも,MarvericksではLine6の古いドライバをインストール出来たので,なんとかごまかしつつ使っていたんだけどね....
仕方無いので,Line6のこれらのソフトを動かすのはVM上のWindows 7に移行することにした.VM上で,Line6のデバイスをWindows側に繋いでやると,一応音色の吸い上げ迄は出来ることを確認済.まあ,そろそろAmp SimulatorはKemparとかに移行しろということかもしれないが.....最近のAmp simulatorはむちゃくちゃ高いんだよなぁ.消費者向けじゃ無いのが悩ましい.
  • AU plug-inは大抵,最新版にしておけば大丈夫っぽい
古いインストーラを使っているという点では,Toontrackも導入時期はかなり古いんだが.これは,ToontrackがProduct Managerと言うソフトを提供してくれていて,これをインストールすれば,購入・インストールしているソフトを最新版にするpatchを提供してくれるので便利.多分,クリーンインストールも可能なんじゃ無いかな.今回,MacOSXのクリーンインストールを実施していないので,確証は無いんだけど.
Native InstrumentsもKomplete 10は今のところ大丈夫っぽい.Logic Proを入れて確かめた範囲では,Kore PlayerだけがどうもAU validationを通過しないんだけど.それ以外は問題無さそう.
Universal AudioのApolloは,これもUAD-2の最新のドライバに入れ替えてあげれば問題は無さそう.
MOTUのVirtual Instrumentsは前述の通り,クリーンインストールしていないんで,実はクリーンインストールすると大変,かもしれない.特にMach Five 3.0は,音色のupdateが手でやった記憶があるんだよねぇ....SIPとの関係で上手く行くのかしら,ちょっと心配.
AU Plug-inでまだ確認をしていないのは,PSPのVintage Warmerくらい.後はMelodyneとAutoTuneか.MelodyneとAutoTuneは,各々¥15,000程度でupdate出来そうなので,後でupdateかけちゃおうかとも思っている.これらはいずれも横浜のMacProだけの問題なので,まだ確認出来ていない.それから,Spectrum AnalyserはFreeで配布されているBlack Cat Audioのスペアナに移行しようかな,と考え中.
後は,RolandのIntegra-7 Edit ver.2は動作確認済.これもAU plug-inになっているんだが....ま,動くんだから良いか.

  • Vocaloidの環境も随分変わったみたいだ.
あと,Vocaloidのver.2をインストールした後,コレをVocaloid ver.3 Editorで読み込ませるためのLibrary Importが出来てない.これ,Yamahaのvcaloid.netの上にあるはずのURLが,今,404 Page Not Foundになってるのが原因.Authorization Keyを発行してもらえない.なんか,見るとSONICWIREとか,各Vocaloid DBの開発元に,このver.2のVocaloid DBをver.3にimportするツールやAuthorization Keyを発行して貰うように切り替えたっぽい.うーむ.
  • MacProで,何故かiCloudへのログインが上手くいかないし,Mailの移行がうまくいかない
これは,まだ調査中.色々と調べて見ると,Key Chainを作りなおせとか色々あるらしい.Mail Boxの移行が一番アタマイタイ話なんだが....ただ,この辺り,最近はiPhoneですんじゃっている話もあり,あまり焦っていないのも事実.それにほら,AUがADSL止めちゃったから,今ボクのメールアドレスはiCloud上のしか残っていないしなぁ.....一度昔のアカウントを全て消せ,って言う話らしいんだが,どうもそこも面倒でまだ手を付けていない.今度横浜に戻った時にじっくり試して見るか......

....ということで,色々と試してみた感じ,なんとかDTM環境は復元出来た,と思う.後はWindows 7上のVocaloidのauthorizationを片付けて,本格的に運用して何が出るか,だな.一応,昔の環境に戻せるように,データは全て残してあるんで,今のところは問題は無いと思うんだけど.

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