2015/07/05

タカタの問題は以外と根深い

 ついに,というか,エアバッグのインフレータ問題でGH-CT9Wもリコール対象になった.うちのクルマもディーラに入庫してリコール対応して貰ったんだが....この問題,意外とインパクトが根深いかもしれないねという話.
 最初にディーラから電話でリコールの案内が来たのが6/25.ちょうど,会社でニュースサイトを見てたら,エアバッグの追加リコールが出たという報道を見たのだ.これは関係するかな,と,メーカのサイトを見たらどうやら関係しそう.そんなことを把握した直後に,ディーラの営業さんから電話を貰った.その時聞いた話では,作業は2時間程,という話だった.ちょうど,クルマが横浜にある時だったので,今度,クルマを拾いに行く7/4, 5の辺りで入庫するか,という話を伝えて置いたのだ.
 そんなワケで,7/4の朝,横浜に着いてからディーラに電話してみたら....ディーラのサービス担当曰く,1日にこなせるのが2台程度,ということだ.で,本日こなせる分はもう入庫予定が埋まっている,ついては明日以降でお願い,と言われてしまった.仕方無いので7/5の1000,ディーラの開店に併せて入庫することにした.クルマ引き取ってから,伊丹迄戻らなくちゃいけないというのに,なんてこったい.
 で,今朝1000前にディーラに出向いてクルマを入庫,出来上がるのは1600頃だ,という話だった.そして,終了見込みの連絡が来たのが1630頃,クルマを引き取りに行ったのは結局1700頃.
 その時に聞いた話なんだが,結局,この助手席エアバッグのインフレータ(エアバッグを膨らます装置)は,クルマのダッシュボードパネルの裏側に付いている部品だ.これを交換するにあたって,結局ダッシュボードパネルそのものを一度はずさないといけないということらしい.これは大きなパネルなので(運転席側から助手席側迄一体成型されている),どうしても2人メカニックを割り当てないといけないそうな.さらに,GH-CT9等のマニアなクルマは,追加のメータをつけている人も多く,これはすなわち,パネルを簡単に外せば良い,ということでは無く,その裏側の配線類も全部一度外して,再度組み上げる,という段取りになるらしい.1台辺り,メカさん6時間×2人で12人時間の工数がかかることになる.しかも,このリコール作業にメカさんを割り当てるために,他の整備作業に回せる人的資源が減る,と言うのが頭痛のタネになる.機会損失というやつだ.これが,三菱自動車みたいに市場シェアが小さいメーカだからまだ手間がかかっても対応出来るけど,同一車種で一万台とか出てしまうHONDA等になると,その手間たるや,ということになる,と,サービスフロントの兄ちゃんが(自虐的に)言ってた.
 なるほど,そう言った事情を勘案すると,タカタが中々「ごめんなさい,僕のせいです」とは言えない事情も判ってくる.多分,リコールで必要になる工数は,最終的にそのリコールを引き起こした部品メーカ(タカタ)に請求されるはずだ.これらの請求が,しかも短期間にやってきたら,タカタは多分,手持ち資金が減るとか,それこそ債務超過に陥って会社が潰れるとか,そういう事態も想定されていたのでは無いかな.それを受けて,今回,中々NHIS等の指摘に対して中々自分たちの責任と認められなかったのでは無いか,というところまで読めてしまった.
 なんかねぇ,企業としてはドツボにはまるパターンだよね.認めないと企業への信頼は揺らぐように思えるけど,でも,認めるとその尻拭いも全て自社でかぶることになる.インフレータは全世界的にも製造している企業が少ないらしいので市場占有率が高い,と企業経営の屋台骨にしていた製品が,ある日突然牙を向くのだ.怖いねぇ.とは言え,放置していると企業としての信頼性も落ちる.結局,サプライチェーンの中の誰かがどこかで尻拭いをしないといけない,ということになるんだが.
 さて,ということで,僕は,この影響で,東京を1900頃に出発して,伊丹に戻ったのは結局日付けが変わってからという事態になってしまった.....なんか,こんなところにも余波が,と思うと,なんとも言えない気分にはなるんだな.

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