2018/12/10

AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VRを試してみる

先月購入した中古のAF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-5.6G ED VR,とても使い勝手が良く,また描き出される絵もかなりクリアな感じがするので,ここ暫く,Nikon Dfにはもっぱらこれを付けてお散歩を繰り返している.もともと高倍率ズームレンズは光学設計で無理をしているため撮れる絵も歪みやすい,と良く言われる.ただ,では大量の単焦点レンズを揃えるかというとそんな財力も無いし,それに大量のレンズの保守や持ち歩きという側面まで考えると,機動性を落とすことが適切な判断とも思えない.プロのカメラマンでも無い,趣味として写真を撮る立場だから,そこは違う考え方があって良いと思う.1本のレンズで(DXレンズなので,焦点距離を✕1.5倍して35mmフィルムサイズのレンズ相当の画角になる)28mmから450mm迄カバーできるという焦点距離の広さは,撮影の機動性を劇的に改善するし,厳密には歪みもあるだろうが出力される「絵」が十分満足できるものなら,それはそれでひとつの選択肢なんじゃ無いだろうか?
一方で,DXレンズをDfのようなフルサイズデジカメで使うと,本来カメラボディが持っている撮像素子の中央部分だけを使っていることになる.ファインダを覗くと,絵になる範囲の外側も見えるので,ファインダ視野率100%以上じゃー,と言ってみるけど,やっぱり「使ってない画素」を使わないのもなぁ.要するに,フルサイズ35mmフィルムサイズの撮像素子をきちんと使いたいな,そのためにFXレンズがほしいな,と思うのである.18mm-300mmというズームの利便性は十分に理解した上で,ほぼ,これと同じ画角をカバーするFXレンズとなると28-300mmになるワケだ.このレンズを使えば,300mm迄はフルサイズ35mmサイズの撮像素子を使えるワケで,それ以上は意図的にクロップ撮影をすれば450mm相当迄の寄れるレンズになるのだ.これは試して見たくなるじゃ無いか.....
新品で買うAF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VRは,それこそ¥130K程度してしまう.先日,¥70K程を中古レンズに投資した身としてはちと,この出費は辛い.そこで,今回もまた中古レンズを探してみた.....相場感としては,¥70K程度.ただ,やっぱり使い込まれているのが多いなぁ....などと,あっちこっちの中古屋のサイトを探してみた.で,探し出して1週間も立たないくらいのころに,埃極少,という触れ込みの中古レンズを見つけた.また,にっしんカメラである.値段はこのレンズの中古相場値段よりも若干高いのだが,試して見る価値はあるかもしれない.この週末に行ってみて,残ってたら,試してみようか?とすっかり買う気になっている....そして,その週末にお店に寄ってみたら,しっかりと残ってたので,結局買っちゃいました.何やっているんだか.上の写真でDfに付けているのが,このレンズ.まだ,AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-5.6G ED VRは手元に置いているけど.
早速,上野の西郷さんで試し撮りをしてみる.最初は,28mm側.
Nikon Df /w AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR (1/200, f/7.1, ISO 400)
うーん,夕方に撮ったからか,あまりぱっとしないなぁ.....でも,まず広角側はこの画角である.
次は300mm側.上の写真と同じ位置から撮影した.ここまでグイッと寄れる.
Nikon Df /w AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR (1/200, f/7.1, ISO 400)
さらに,クロップ撮影(DXサイズで撮る)でも同じ場所から撮影.するとここまでドンっと大きくなる.これで,450mm相当の画角,ということになる.
Nikon Df /w AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR (1/200, f/7.1, ISO 400)
中々,大きくなるものである.
さて,新しい道具が手に入ったら,やっぱり色々と試してみたい.ということで,ここ暫くは,試し撮りで色々撮ってみた.まずは,六義園の紅葉.この時期,六義園は夜2100迄開いていて,ライトアップで園内の紅葉を演出してくれている.これは試さない手は無い.
Nikon Df /w AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR (50mm, 1/6, f/9, ISO 12800)
とても綺麗.シャッタースピードも1/6secだけど,手持ちで撮影できるのは素晴らしい!
そして小石川後楽園の紅葉.紅葉は,やはり,太陽の光が強い時に,葉っぱの裏側から撮ると綺麗な絵になる.
Nikon Df /w AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR (28mm, 1/400, f/10, ISO 12800)
周囲のビル街や後楽園遊園地に囲まれて,その中で鬱蒼とした森の雰囲気を残す小石川後楽園の奥の庭園は,なんだか不思議な感じだ.昔は,この界隈は大名屋敷で,こうした庭園があっちこっちにあった,のだろうなと思いを馳せる.
望遠側の撮像では,圧縮効果を伴って,とてもクリアな絵を描くようだ.
Nikon Df /w AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR (300mm, 1/320, f/9, ISO 400)
これも,小石川後楽園の紅葉.今年の冬の紅葉は,中々暖冬のせいで紅くならなかったんだが....あるいは,9月の台風の塩害のせいか,近所の銀杏はどうにもやるせない色合いに紅葉していたけど.この色が欲しかったんだよねぇ......
そして,夕闇の街.こちらは日比谷通りと行幸通りの交差点の界隈から見た皇居の内堀り.なかなか良い感じの絵を描き出す.
Nikon Df /w AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR (72mm, 1/30, f/5, ISO 2000)
正面のビルは,日比谷ミッドタウンかな.この界隈も,ビルの高層化がどんどん進んでいて,随分と街の雰囲気も変わって行く.
さらに暗くなった時刻の東京駅丸の内側.
Nikon Df /w AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR (28mm, 1/30, f/3.5, ISO 3200)
この写真も手持ちで撮っている.夕暮れも終わり頃の空の藍色が綺麗に出ている気がするけど,どうだろう?
ただ,このレンズは,暗くなるとAFの追随性がとても悪くなる.まぁ,価格.comなどでも指摘はあったけど,AFがフォーカスを迷うのだ.先日,日もすっかり暮れてから伊丹空港で撮影してみた,LandingするBoeing 737.僕自身,流し撮りは苦手というか,まだ精進が必要な段階ではある.
Nikon Df /w AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR (300mm, 1/30, f/5.6, ISO 12800)
この時は,AFの合焦が迷ってしまって,タイミングを逃すことが多かったのは事実.しかも,迷う時は盛大に迷うので,もう困ったものだ,とは思った.でも,まぁ,数を打てばここまで撮れるなら,それはそれで良いじゃないか,とも思う.
もっとも,こういう写真を撮っていると,300mmじゃまだまだ足りない,もう一層望遠が欲しくなる.例えば,200-500mmとか?ただ,もう200-500mmとかになると,絶対に手持ちで振り回せるレンズの重さじゃ無いとも思う.手持ちで撮る前提にたてば,28-300mmくらいがサイズも重さも手頃じゃないかなぁ.DXサイズにクロップすればここまで寄れるんだから十分実用的だ,と思うんだけど.
Nikon Df /w AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR (300mm, 1/800, f/14, ISO 400, DX)
伊丹空港の展望デッキから,眼下に停まったBoeing 767のコックピットを撮影.コパイの方の様子がしっかりと見える....もちろんクロップして寄っているんだけれど.暫くは,ここまで寄れれば十分だろう,って言う気がしている.いや,200-500mmとか確かに面白そうだけど,持ち歩くのもきっと大変だし,手持ちで振り回せるサイズじゃ無いと思うのよね.....
ということで,とりあえず,暫くはこのレンズセットでカメラを持ってのお散歩も十分に楽しめそうな気がする.とりあえず,70-300mmのAFレンズはリタイアにしよう.むしろ問題は「撮影の腕」だよな....と思うのだ.あ,ちなみに,18-300mm DXレンズだが,多分,弟に安く譲るのが良いような気がしている.引き取ってくんないかな.綺麗なレンズだし.

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