2021/01/24

Gibson Les Paul Specialを仕入れた

この冬,新型コロナの影響で人と会うことも減り,オンラインでの会議なども増え,これが中々限られた時間の中で結論に至ることも少ないのに,時間ばっかりかかる等.色々とフラストレーションというかストレスを感じることが増えた気がする.

そうした中,どういう訳か,無性にGibson Les Paul Specialを1本欲しくなってきてしまった.いや,以前から,Les Paul SpecialのDouble Cut-awayが1本欲しいなとは思っていたのだけど.スラブのマホガニーボディにP-902本載せて,チューニングはクソみたいに精度が悪そうなストップバーブリッジで.基本,イナタイ系の音が出て,暴れる音を出しても良さそうだし,同時に意外と甘い音も出そうだし.1本,うちのギターセットにあっても良いんじゃないかな.以前から,楽器屋の店先で試したこともあるんだけど,不思議なものでこの「イナタイ」感じの音は,何故かGibsonじゃ無いと出ないんだよなぁ.

そんな訳で,ここ3ヶ月くらい前から,本格的にWebサイトを使って,Les Paul Specialを探していたのだ.僕が欲しいのは,

  • マホガニーネック・マホガニー単板,P90が2本という構成.願わくば,Double Cut-a-wayのbody形状,なんだが,最近Double CutawayのLes Paul Specialは中古でも出てなくて形については半分諦めている.
  • ストップバーブリッジ;Tune-o-maticは敢えて要らない.オクターブピッチ調整のためには,後でBadasのような奴にリプレースすることも考えているけど,まずはストップバーのWrap aroundブリッジを試したい.要するにTune-o-Matic BridgeとTail Pieceの2分割構成じゃ無いのが欲しい.
  • 色はTV Yellowはちょっと嫌.ボディの木目が見えないのは悲しい,TV Yellowって塗装が厚い印象があって.いや,本家GibsonのCustom shop製なら塗装も薄いみたいだけど,でも,木目が見えづらい塗色は個人的には避けたい.願わくばWallnut,最低でもCherry Redが良い.
  • 鳴らした時に,なんとなくイナタイ感じの音が出る,かつ,できるだけ「鳴る」個体じゃ無いと意味が無い.
という奴だ.
Gibsonは,最近,Les Paul Special Tributeという,ボディ形状は似ているが構成は異なって(TributeはMapleネック),若干安価なギターも出していて,以前,これを楽器屋で試したこともあるんだけど,この音は欲しい音じゃなかった.やっぱり,Maple Neckは音が硬いのだ.その前には,Les Paul Junior Specialという名前で,Tune-o-maticブリッジとTail Pieceの構成の奴も出してたけど,こちらはP-100というHum-Backing Pickupを搭載していたらしい.P-100はP-90 pickupを2つスタックしてハムパッキングの構成にした奴らしいんだが.それもまた,個人的には狙いと違うんだよなぁ.
中古で良いんだけど,逆に中古で買うなら実物で音のチェックはしたいし.しかし,このコロナ禍にあって不要不急の外出は控えねばいけないし.時々,DigimartにもLes Paul Specialの中古が出ているけど,例えば"Neckが波打ってます"とか書かれていると.さすがに見に行くのもなぁ,となってしまう.そのうち,今度はうちの親父が風呂場で倒れて入院したりして,実家迄の片道550km程度を,毎週通う事態になって,ますます身動きも取れなくなったりもして.
しかし,在宅勤務というのは,微妙にフラストレーションが溜まる.今まで「自分がリラックスする」ための場所が,「お仕事」に侵食され,しかも時間管理迄されるのだ.まぁ「お仕事」はリモートでもそこそこできるんだが.....最初の頃,通勤時間が節約できて便利とも思ったんだが,実際に継続すると意思疎通にかかるコストが意外と大きいと気づいたり.
そんな折,今まで使ってた中華安物マイクケーブルをちょっと良い奴に更新しようか,と,梅田の楽器屋へ行くことにした.で,Monstarのマイクケーブルを買った帰りに,その近所の楽器屋に立ち寄ったら,店頭に新品のLes Paul Specialが置いてあったのだ.後で調べたところ,どうやら,昨年辺りからRegularな製品ラインとして復活したらしいLes Paul Special.本来,Les Paul Specialは,Les Paul製品群の中で一番安い(Student Modelと言われる)Les Paul Juniorにpickupを増設したようなモノで,3連ペグなんだけど.ただ,希望しているマホガニーネック,マホガニーボディ,P90×2搭載,ストップバーブリッジ,という構成.色もVintage Cherry Red.Single CutawayのLes Paul Specialだったけど,これでも良いか.ちょっと店頭で弾かせて貰ったら,これが想像以上に良い音がする.音の抜けというか,パコン,と適度にコンプレッション感を感じる音.ミュートもしやすいし.あぁ,いいかもしれない.お値段は新品で税込¥148Kと言ってて,それほど高い訳ではないのも嬉しい.ただ,その日は手持ちも少なかったので,その場で買うことは辞めておいた.
その後,家に戻ってちょっと確認したんだが,どうやら,最近はGibson Custom ShopのLes Paul Specialも作っているらしい.ただ,これはお値段が¥334Kとか,ちょっと気軽に買うには高すぎる.ネックの差込み長とかは長いらしいんだが.あまり大々的には製造していないらしく,国内でも1月の時点では,刈谷の方で2本くらい?他はTV Yellowの奴とかはそれなりにあるんだが.うーん,買っちゃう?見ていると,デジマート上の価格は¥145Kになってたし.

そんな訳で,ついふらふらっと.1/19に在宅勤務で1800過ぎ迄お仕事をした後,もう買っちゃおう,と思い立って伊丹の部屋を飛び出す.梅田の楽器屋迄出かけていって,まだ売れていなかった先日の個体を買ってしまった.一応,店頭で¥145Kからもうちょっと勉強できないか交渉したんだけど,これ以上は下げられないらしい.宅配便の運賃分安くなると思ったんだが,帳簿上はそういう扱いができないらしい.残念.代わりに消耗品を付けるというので,それで手を打った.Regular Slinkyを少し多めにおまけで付けて貰う.
早速,伊丹の部屋に戻って,HELIXに突っ込んで音を聞く,とこれが,うん,思った以上に良い印象.音をうまく作ると,なんか,スライドも上手くなった気分になるくらい,良い感じになる.これは良い買い物をしたかもしれない.なお,ネックは,50's C shapeという形状だそうで.正直言えば,握りはそれなりに太い.多分,うちの50's Nocasterを超えるくらいに太い握り.慣れれば良いんだけど,ちょっとその辺りは覚悟しても良いかもしれない.でも,太いネックのおかげで,音も良いんだろうね.ここ1週間程,部屋のギタースタンドの主は,すっかりこのGibson Les Paul Specialになってしまって,暇があればこの子を弾いている.HELIXの音作りも,おかげで色々と進んだ気がする.